DELL Enterprise製品のチャットサービスが便利だった

「SAVACAN」担当のMKです。

当社では、DELL社のサーバー製品を利用する事が多いのですが、サーバー保守サポートにおいて試験的にチャットサービスを利用したところ、操作性が高く、スムーズに対応が進む印象を受けました。本記事では、その使い勝手の良さについてご紹介いたします。

目次

DELL社のEnterprise製品のサポートとはどのようなものか

DELL製サーバーを運用する際にサポートサービスを契約すると、ハードウェア故障時の原因個所の特定や交換対応、ソフトウェアに関する技術的な支援など、さまざまなサポートを無償で受けることができます。
なお、サポート内容や提供体制は定期的に更新される場合があります。最新の情報については DELL公式サイト をご確認ください。(消耗品など無償交換対象外のパーツもあります)

サポート契約を締結していない場合、故障等が発生した際の対応は全て自身で行う事となります。また、交換用パーツをDELL社から購入する際、在庫保証がないため購入できないケースもあります。このため、弊社では運用中のすべてのサーバーで必ずサポート契約を付帯しています。(この様な場合、「第3者保守」サービスを利用する方法がありますが、今回は詳しく扱いません。)
さらに、サポートオプションとして「HDD返却不要サービス」を導入しております。原則として、交換したパーツはDELL社へ返却する必要がありますが、HDDの場合データ漏洩の可能性がゼロでは無いため、手元に残しておくことができるサービスです。当社では、過去ブログ(データディスクは物理的に破壊する) でご紹介したように自社で適切に破壊・処分することで、万が一のデータ漏洩リスクを回避しています。

これまでのDELL社のEnterprise製品サポートの課題

これまでは、DELL社のサポートセンターへ電話連絡を行い、故障内容をお伝えしたうえで、必要なハードウェアログをメールで送付し、サポート対応を受けていました。

電話でのサポート対応自体に大きな問題はありませんが、月曜や連休明けなどは回線が混み合っており、対応に時間を要することがありました。この間、他の業務が進められないため、効率面で課題を感じる場面がありました。

DELL社のチャットサポートについて

ここからは、本記事の主題である「DELL社のチャットを活用したサポート手順」についてご紹介いたします。

今回はディスクにてエラーが発生した場合を想定して解説します。まず、チャットサポートで提出するためのハードウェアログを取得します。ログの取得には、DELL製サーバーに搭載されている管理ツール「iDRAC」 へブラウザからアクセスする必要があります。
なお、iDRACのIPアドレス設定はBIOS画面から行いますが、設定項目はiDRACのバージョンによって異なる場合があります。最新の設定方法については DELL公式サイト のドキュメントをご確認ください。

設定が完了したらブラウザにて先ほど設定したIPアドレスを入力し、iDRACへアクセスします。
初期設定のままの場合は、以下のログイン情報でサインインすることができます。

ユーザー:root

パスワード:calvin

※比較的新しい製品の場合、本体のタグ等にユニークなパスワードが記載されています

iDRACでは、ハードウェアの状態確認や物理サーバーの電源操作(オン/オフ)など、さまざまな管理機能を利用できます。
今回はサポート提出用のハードウェアログを取得するため、メニューバーから [メンテナンス] → [SupportAssist] の順に選択します。

[収集の開始]をクリックします。

ポップアップが表示されますのでデフォルトのチェックのまま[収集]をクリックします。

10分ほど待つとログが取得できます。

ログが取得できたらファイル名がTSRから始まるログファイルを保存できます。
以上でログの取得が完了しましたので、続いてログをDELLのチャットサポートに送信します。

DELL社の サポートサイト にアクセスしてサービスタグを入力します。

ログイン後の画面下にある[テクニカル サポートに問い合わせる]をクリックします。

セレクトボックスから問題の発生している内容を選択します。

チャットサービスを開始すると、自動ガイドに従って操作を進めるだけで、スムーズにDELL社のオペレーターへ接続されます。
接続後は、チャット画面上でログの解析をそのまま依頼できます。解析の結果、今回は交換が必要な内容ではなかったため、すべてチャット内で完結する事が出来ました!

まとめ

特に便利だと感じた点は、電話サポートのようにオペレーターにつながるまで電話口で待つ必要がなかったことです。

対応に要する全体の時間は大きく変わりませんが、チャットの場合、依頼を投げたあと回答を待っている間に他の業務を進められるため、業務効率の向上につながりました。

常にパソコンを触れる状態でない場合には、電話の方が便利かも知れませんが、DELL社のEnterprise製品サポートを利用されている方は、一度チャットサポートを試してみてはいかがでしょうか。新しい発見があるかも知れませんよ。

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